地域猫の作り方

野良猫と地域猫の研究

野良猫問題に地域猫という選択肢

将棋の加藤元名人、猫餌やりでトラブル=集合住宅、住民が提訴?東京地裁支部(12/10時事通信 )

野良猫問題の解決方法にもいろんな選択肢がある。
被害者が損害賠償を求める訴訟もその一つかもしれない。
しかしそれは問題解決につながるかどうか大きな疑問を持つ。

住民が加藤名人から賠償金を勝ち取るには、猫による被害の証拠を集め、エサやりとの因果関係を証明しなくてはならない。
まず被害や迷惑を受けている猫と加藤名人からエサをもらっている猫が同一であるかどうか。
証拠の写真を撮っても、よほど特徴のある猫でないと判定が難しい。
黒猫とかキジトラ猫ではそっくりなのがいて、飼い主でも見分けがつかないのが多くいる。

同一猫と判定された場合、次はその猫にエサを与える人が何人いるか調べなくてはならない。
路上や公園などでのエサやりは目立つが、それは氷山の一角で、多くは個人の敷地内の目立たない場所にエサ場はある。加藤九段以外にもエサを与える人はいるはずだから、それを見つけ出す必要がある。
苦労をしてもすべての証拠を集められるとは限らない。裁判をやるということは、多くの時間と労力と費用がかかる。
勝訴しても野良猫問題はすぐには解決しないかもしれない。

エサ場をなくして猫が分散することを期待するなら、被害をただよそへつけ回しすることになる。そんな住民エゴは許されるはずがない。
合法的に猫を処分するには今の法律ではできない。法律を改正するとか超えなければいけないハードルがまだまだ続く。

「エサやりが猫をすべて引き取り、自宅で飼えばいい」という意見を言う人がある。しかし野良猫問題をよく知る専門家はそういうことは言わない。ほとんど実現不可能な意見だと知っているからだ。無理をしてそれをやって、多頭飼育崩壊という社会問題が引き起こされることがときどきある。そうなった時にまた、住民は苦労するのだ。

多くの人が「エサやりを禁止すれば、野良猫問題が解決する」と誤解している。
路上や公園以外に隠れたエサ場がたくさんあることをほとんどの人間が知らない。そういう場所を探し出すことはまず無理である。
人道的に合法的に猫の数を減らすには、地域猫やTNRという手法しかないのだ。

地域猫やTNRを始めていけば、裁判でお金や労力を使い何年も争っている間に、どんどん猫の数は減っていく。

野良猫問題の解決方法に、「地域猫」という選択肢もあるということを提言しておきたい。


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テーマ:野良猫と地域猫 - ジャンル:ペット

  1. 2008/12/12(金) 14:45:07|
  2. 野良猫
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4

コメント

はじめまして。
「地域猫やTNRを始めていけば、裁判でお金や労力を使い何年も争っている間に、どんどん猫の数は減っていく」
同感ですね、ホント。判決が出る前に状況は改善できると思うのですが、なぜそういう思考ができないのか。悲しいことです。
  1. 2008/12/20(土) 23:09:44 |
  2. URL |
  3. とら猫 #-
  4. [ 編集]

加藤一二三元名人は敬虔なクリスチャンにして、たいへん心の優しい方であることはつとに有名なところで、超一流の棋士としての緻密な棋風ともあいまって、いち将棋ファンの私としては憧れ、尊敬して止まないお方であります。

そんな氏が、「猫エサトラブル」で訴訟をおこされるとは、いやはや情けないやら、悲しいやら・・・

氏は信念の人でありましょうから、この「訴訟」を真っ正面からとらえ、”災い転じて福となす”くらいの気持ちで、おおいに”小さな命の受難”と”TNR”の啓蒙をなしていただきたいとおもいます。微力ながらでも、加藤氏を応援してゆきたいと思います。
  1. 2008/12/17(水) 14:54:29 |
  2. URL |
  3. 薩摩長州 #SFo5/nok
  4. [ 編集]

荒川区の条例をすすめた小坂区議の発言(ブログ)より...
「この条例案のせいで地域猫活動が迫害されている。愛護活動の妨げになる。」との苦情を寄せる方もいるようです。正当な地域猫活動や愛護活動をされている方には心から敬意を表したいと思います。そして自分の活動に信念を持っているのであれば、「誤解に基づく非難」をされたのなら、どうぞ、自信をもって「これは正当な活動だ」と胸を張って、批判を加える方に主張や説得をしてください。そうでなければ地域の理解を得て責任を持った地域猫活動とは言えません。水をかけられたり、つかみ掛ってきたら警察に通報してください。
 
条例を作っておいて、何かトラブルがあれば結局警察まかせなんだとやはり、何もわかってはいっらっしゃないでこの条例を作ったんだとがっかりしました。

  1. 2008/12/13(土) 08:39:28 |
  2. URL |
  3. hana #-
  4. [ 編集]

地域猫+TNR以外には 実質的に問題解決の方法はありませんよね
荒川区では例の条例が委員会可決したそうですが
「故意に餌をやらずに餓死させてはならない」とする愛護法との矛盾はどうするつもりなんでしょう
   
だいぶ以前ですが 焼却炉を持たない区が他区へゴミを押しつけている と問題になった事がありましたねぇ
高性能の焼却炉を増設する事で 以前は燃えない燃やせないとされていたゴミも
今や燃やせるようになったようですけど
猫さんはゴミじゃありませんからっ 余所に押しつければ良いという事にはなりません
   
命についての考え方の 根幹からして間違っているように思います
  1. 2008/12/12(金) 16:11:54 |
  2. URL |
  3. くー #B4Ayegp6
  4. [ 編集]

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